“咳枯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しわが30.0%
しはが30.0%
しやが30.0%
しゃが10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男の顔には絶望の微笑ほほえみが現れた。そして息を歯の間から出すようなささやき声で、「堪忍しろ」と云った。声は咳枯しわがれて惨酷に聞えた。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
少女はびたる針金の先きを捩ぢ曲げたるに、手を掛けて強く引きしに、中には咳枯しはがれたる老媼おうなの聲して、「ぞ」と問ふ。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
少女はすこしもはにかまずに彼に答へてゐた。彼女の聲は、彼女の美しい眼つきを裏切るやうな、妙に咳枯しやがれた聲だつた。
燃ゆる頬 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
少女はすこしもはにかまずに彼に答えていた。彼女の声は、彼女の美しい眼つきを裏切るような、妙に咳枯しゃがれた声だった。
燃ゆる頬 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)