なづ)” の例文
けれどもかうした正史とも言ふべき欽定の書に粗漏があるだらうか。大体「紀」なる体の意義を知つて、なづけたものと思はれる。
日本書と日本紀と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
遡っていうが、私が東京へ転任した翌年に次男を挙げて、惟行となづけた。十九年には三女を挙げてらくと命けた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
六微旨大論に天の氣はきのえに始まり、地の氣はに始まる、子甲相合するを、なづけて歳立さいりふといふ、謹んで其の時を候すれば、氣與に期す可し、と説けるものや、甲子の歳は、初の氣
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
その化粧水をポマドンヌールとなづけていた。
江戸か東京か (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
畢竟、万葉を中心に古代の短歌の綜合観から出た文芸復興調とでもなづけてよいものであらう。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)