合図あひづ)” の例文
旧字:合圖
再び軽い拍子木ひやうしぎおと合図あひづに、黒衣くろごの男が右手のすみに立てた書割かきわりの一部を引取ひきとるとかみしもを着た浄瑠璃語じやうるりかたり三人、三味線弾しやみせんひき二人ふたりが、窮屈きうくつさうにせまい台の上にならんで
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
それを見出した合図あひづの笛はまだ鳴らない
測量船 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
「まだ、なか/\だ。」と独言ひとりごとのやうにつて、「ちやうさん。あれア𢌞まはりの拍子木ひやうしぎつて道具立だうぐだて出来上できあがツたつて事を、役者の部屋のはうへ知らせる合図あひづなんだ。までにやアまだ、なか/\よ。」
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
れを合図あひづにチヨンと拍子木ひやうしぎひゞく。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)