右眼うがん)” の例文
と、最後の突撃とつげき。さアッと太刀たちを横にうちふると、その太刀さきは、敵の左頬ひだりほおから右眼うがんにかけ、ほねをくだいて切りわったので
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
それから主人は鼻の膏を塗抹とまつした指頭しとうを転じてぐいと右眼うがん下瞼したまぶたを裏返して、俗に云うべっかんこうを見事にやって退けた。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところがあの騒ぎによって彼女の身体に大きな異変が起った。それは飛んで来た硫酸に眼を犯され、右眼うがんは大した損傷そんしょうもなかったが、左眼さがんはまるで駄目になった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
てき右眼うがんをめざしつゝ
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
敵の右眼うがんをめざしつゝ
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)