只者たゞもの)” の例文
甲「おい、あの女め、熊に抱付いたぞ、ありゃア只者たゞものじゃアあるめえ、魔法使か化物だろう、いっそ人ぐるみ撃殺してしまおうじゃアねえか」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
尋ねんとて飛鳥山下あすかやました通りより段々千住の方へとおもむく途中にて五六人の男が歩行あるきながらのうはさ今朝こんてう千住にて召捕めしとられたる者有しが小鬢こびんに餘程のふる太刀疵たちきずの有程の者故何でも只者たゞものには有まじと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
前様めえさまの字イ書くのを見て、此の女ア只者たゞものじゃアえちゅうて、わざ/″\越後からお前様に会いにござらしって、わしうちにいるだ、悪い事アあんめえから、ちょッくら私が家へござらっしゃい
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)