トップ
>
古雛
>
ふるびな
ふりがな文庫
“
古雛
(
ふるびな
)” の例文
ふとその飾った形も姿も、昔の故郷の雛によく
肖
(
に
)
た、と思うと、どの顔も、それよりは
蒼白
(
あおじろ
)
くて、
衣
(
きぬ
)
も
冠
(
かむり
)
も
古雛
(
ふるびな
)
の、
丈
(
たけ
)
が二倍ほど大きかった。
雛がたり
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
水々しい吉原絢燗期の女は、江戸戯作者の筆になるころもう燃えつきてしまい、ぼくらが書生時代に嗅いだ吉原は、すでに
古雛
(
ふるびな
)
のカビの美でしかなかったものか。
紅梅の客
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
三
古雛
(
ふるびな
)
に霊があることはしばしば耳にする所でありながら、実は今まではその理由が分らなかった。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
むつかしき
頬
(
ほお
)
ふくらしてひたすらに世を
睨
(
にら
)
みつけたる
愛嬌
(
あいきょう
)
なさに前の持主にも見離され道端の夜店に
埃
(
ほこり
)
をかぶりて手のなき
古雛
(
ふるびな
)
と共に
淋
(
さび
)
しく立ち尽したるを八銭に代へて連れ帰り
土達磨を毀つ辞
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
雛
漢検準1級
部首:⾫
18画
“古”で始まる語句
古
古今
古渡
古河
古市
古風
古家
古物
古文書
古代