“古雛”の読み方と例文
読み方割合
ふるびな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふとその飾った形も姿も、昔の故郷の雛によくた、と思うと、どの顔も、それよりは蒼白あおじろくて、きぬかむり古雛ふるびなの、たけが二倍ほど大きかった。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水々しい吉原絢燗期の女は、江戸戯作者の筆になるころもう燃えつきてしまい、ぼくらが書生時代に嗅いだ吉原は、すでに古雛ふるびなのカビの美でしかなかったものか。
紅梅の客 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三 古雛ふるびなに霊があることはしばしば耳にする所でありながら、実は今まではその理由が分らなかった。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)