“厚羅紗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あつらしや50.0%
あつラシャ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一台のそりは朝早く扇屋の前で停つた。下りた客は厚羅紗あつらしやの外套で深く身を包んだ紳士風の人、橇曳そりひきに案内させて、弁護士に面会を求める。『おゝ、大日向が来た。』と弁護士は出て迎へた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
私は風の通らない厚羅紗あつラシャの下に密封された自分の身体からだを持て余した。しばらく立っているうちに手に持ったハンケチがぐしょぐしょになった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)