“南校”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんこ50.0%
なんこう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南校なんこはらとは、大学南校のあった跡だと後に知った。草ぼうぼうとして、あるよい、小川町の五十稲荷ごとおいなりというのへ連れてってもらった帰りに、原で人魂ひとだまというのを見た。
十ばかりの時、クリスチャンの伯母夫婦——台湾のおじさん——が、神田南校なんこはらの向うやしきの中にいた時分、官員だったので洋室の食堂をもっていて、泊りにゆくと洋食が出た。
成善は四月に海保の伝経廬でんけいろり、五月にせきの共立学舎に入ったが、六月から更に大学南校なんこうにも籍を置き、日課を分割して三校に往来し、なお放課後にはフルベックのもとを訪うて教を受けた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
当時二番目と三番目の兄は、まだ南校なんこうへ通っていた。南校というのは今の高等商業学校の位置にあって、そこを卒業すると、開成学校すなわち今日こんにちの大学へ這入はい組織そしょくになっていたものらしかった。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)