“なんこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楠公80.0%
南校6.7%
南康3.3%
軟膏3.3%
難攻3.3%
難航3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仮りに楠公なんこうの意気をもって立つような人がこの徳川の末の代に起こって来て、往時の足利あしかが氏をつように現在の徳川氏に当たるものがあるとしても
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
当時二番目と三番目の兄は、まだ南校なんこうへ通っていた。南校というのは今の高等商業学校の位置にあって、そこを卒業すると、開成学校すなわち今日こんにちの大学へ這入はい組織そしょくになっていたものらしかった。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
南康なんこう建昌けんしょう県の某家では紫姑神しこじんを祭っていたが、その神には甚だ霊異があって、何かにつけて伺いを立てると、直ちに有難いお告げをあたえられた。
私は軟膏なんこうをもらってあかぎれの箇所に塗り込んだ。
その人 (新字新仮名) / 小山清(著)
「誰をつかわしましょう。このたびは、ちと難攻なんこうと思われますが」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「本船は予定したる時刻においてクイーン・メリー号に遭遇そうぐうせず、さらにその時刻の前後においても遭遇せず。ついに船影せんえいすらもみとめざりき。海上は風やや強きも難航なんこうの程度にあらず」
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)