“前途遼遠”の読み方と例文
読み方割合
ぜんとりょうえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、だ/\前途遼遠ぜんとりょうえんだ。紙入の中に名刺があったので、夕刻、落し主が呼び出された。松本君、誰だったと思う」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
自分が始めて彼のぜんを見たときその上には、生豆腐なまどうふ海苔のり鰹節かつぶし肉汁ソップっていた。彼はこれより以上はしを着ける事を許されなかったのである。自分はこれでは前途遼遠ぜんとりょうえんだと思った。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかも一方は親のすねかじってる前途遼遠ぜんとりょうえんの書生だし、一方は下女奉公でもして暮そうという貧しい召使いなんだから、どんな堅い約束をしたって、その約束の実行ができる長い年月の間には
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)