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冠者
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かじゃ
ふりがな文庫
“
冠者
(
かじゃ
)” の例文
いつのまにかおりっぱな
冠者
(
かじゃ
)
におなりなされ、世が世ならばもういまじぶんはひとかどのおんたいしょうでござりますけれども
盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「木曾の
冠者
(
かじゃ
)
義仲
(
よしなか
)
、
近江
(
おうみ
)
以北の諸源氏をかたらって、伊豆の頼朝に応じて候」とある。
愕然
(
がくぜん
)
と、六波羅の人心は、揺れうごいた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「太郎
冠者
(
かじゃ
)
殿まず一杯、ご
相伴
(
しょうばん
)
をなされ、ご相伴をなされ」こういって首を前へ伸ばした。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「わしは聖教を見ない日とてはない。
木曾
(
きそ
)
の
冠者
(
かじゃ
)
が都へ乱入した時だけ只一日聖教を見なかった」それ程の法然も後には念仏の暇を惜んで
称名
(
しょうみょう
)
の外には何事もしなかったということである。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
里人
(
さとびと
)
の噂をきいて、いつはやく、時親の門をたたいたのは、ここから遠からぬ赤坂の
水分
(
みくまり
)
に住む楠木家の一
冠者
(
かじゃ
)
だった。つまり正季の兄、正成である。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「
愚
(
おろ
)
かよのう。まだ年ばえも二十歳を越えず、世に隠れない舞の手も持ちながら、何で、九
郎
(
ろう
)
冠者
(
かじゃ
)
のような、
埒
(
らち
)
もない男を恋い慕うぞ。……はははは、
酔狂
(
すいきょう
)
な女子よ」
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「臆病者っ、
答
(
いら
)
えをせぬか。寿童
冠者
(
かじゃ
)
が勢いに
怯
(
お
)
じて、
音
(
ね
)
も出さぬとみえる。——皆の者、石を
抛
(
ほう
)
れっ、石を抛れっ」声がやむとすぐ、ばらばらっと、石つぶてが、
館
(
やかた
)
の
廂
(
ひさし
)
や、縁に落ちてくる。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「足利とは、あの高氏と申すあばた
冠者
(
かじゃ
)
のことで」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“冠者”の意味
《名詞》
冠 者 (かざ, かじゃ, かんざ, かんじゃ)
元服を済ませて、冠を載せている少年。
六位で無官の人。
召し使いの若者。
(出典:Wiktionary)
冠
常用漢字
中学
部首:⼍
9画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“冠者”で始まる語句
冠者袴
冠者輩
冠者光義