“六田”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むつだ60.0%
むた40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
維盛を始めとする小松殿の兄弟六人が、千騎ばかりで一門に追いついたのは、淀の六田むつだ河原近くでだった。さすがに宗盛の顔は喜びをかくし切れなかった。
吉野口で乗りかえて、吉野駅まではガタガタの軽便鉄道けいべんてつどうがあったが、それから先は吉野川に沿うた街道かいどうを徒歩で出かけた。万葉集にある六田むつだよど、———やなぎわたしのあたりで道は二つに分れる。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
そうして二十七日に六田むたの橋へお着きなされ、市之坂をお上りなされますと、大和中納言秀俊卿が道の傍に御茶屋をしつらえて、お待ちになっておられました。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
霞亭は此年の三月七日に吉野の遊より帰つて六田むたに至り、伊勢の諸友と袂を分かつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)