トップ
>
入陽
>
いりひ
ふりがな文庫
“
入陽
(
いりひ
)” の例文
巳之助は人力車のながえにつながれた綱を肩にかついで、夏の
入陽
(
いりひ
)
のじりじり照りつける道を、えいやえいやと走った。
馴
(
な
)
れないこととてたいそう苦しかった。
おじいさんのランプ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
江戸の
入陽
(
いりひ
)
は、大都会の
塵埃
(
じんあい
)
に照り映えて、
茜
(
あかね
)
いろがむらさきに見える。
鳶
(
とび
)
にでも追われているのであろう、空一めんに烏のむれが、高く低く群れ飛んでいた。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
あなあはれ、榧と栗の木、落葉する栗も寒けど、常青く立てる榧の木、冬の日はことに高しよ。栗の木はいよよ透けれど、榧の木はいよよか黒く、薄日射函根の
入陽
(
いりひ
)
秀
(
ほ
)
に
受
(
う
)
けてひとり
尖
(
とが
)
れり。
観想の時:――長歌体詩篇二十一――
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いいえ、あかあかと
入陽
(
いりひ
)
がさしています。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
栗の木はいよよ透けれど、榧の木はいよよか黒く、薄日射函根の
入陽
(
いりひ
)
秀
(
ほ
)
に
受
(
う
)
けてひとり尖れり、いや黒くひとり堪へたり。雨まじり霙ふる日も、風まじり雪の飛ぶ夜も、こごしくも
凍
(
こご
)
え立ちたり。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
入
常用漢字
小1
部首:⼊
2画
陽
常用漢字
小3
部首:⾩
12画
“入”で始まる語句
入
入用
入口
入牢
入来
入水
入込
入交
入日
入相