元興寺がんごうじ)” の例文
元明げんめい天皇平城京に遷都せんとされてより、興福寺、元興寺がんごうじ、薬師寺、大安寺等が次々と建立され、聖武天皇の御代にいたってつい宏大こうだい無双の東大寺が創建される等
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
その前列の石燈籠いしどうろうは、さまで古いものとは思われないが、六角形の笠石だけは、奈良の元興寺がんごうじ形に似たもので、たなごころを半開にしたように、指が浅い巻き方をしている。
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
日本戒律宗の祖鑑真は唐より薬物多く将来し、失明後もいで真偽を別ち、火葬の節異香山に満ちた。元興寺がんごうじの守印は学法相ほっそう倶舎くしゃを兼ねた名僧で、不在中に来た客を鼻で聞き知った。