ますます)” の例文
だから引越さない方がいいだろうと云うので、何千万円と云う大資産を作り、店はますます繁昌して狭い寺の中では不自由であるが、それで出ないとの事であった。
商売の繁昌する家 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
凌暑りょうしょの候起居ますます御佳迪ごかてき欣勝たてまつり候。然れば先日ハ両度の朶雲だうん謝し奉候。五翁観蓮の儀宜しく御取計らひ、例年は百ぴきに候所此度製本等差越し候故弐百疋とリキミ申候。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
佳節ますますしん。遥カニ兄弟けいていキニ処。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
飄然トシテ都下ニ入リ、ヲ本街ニ下シ講経ノ余マタ唯書画ヲ以テ自ラたのしム。当時ノ名士蒋塘鼎斎しょうとうていさい見テおおいニコレヲ異トス。人〻マタここヲ以テますますソノ蹟ヲ珍トス矣。都ニ居ルコト四年。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)