はん)” の例文
さいわいにして苦沙弥先生門下の猫児びょうじとなって朝夕ちょうせき虎皮こひの前にはんべるので先生は無論の事迷亭
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
加之しかのみならず洞のうちには、怎麼なる猛獣はんべりて、怎麼いかなる守備そなえある事すら、更に探り知る由なければ、今日までかくは逡巡ためらひしが、早晩いつか爾を捕へなば、糺問なして語らせんと、日頃思ひゐたりしなり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
引退ひきさがりて腰元一人、三指にてはんべれり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)