ざむらい)” の例文
ところへ、誰か急を訴えたとみえ、六波羅ざむらいが四、五人、馬で駈けつけてくるがはやいか、群集を追って、門前でひらりと鞍から降りた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
維新の政変はお百姓の出世時しゅっせどきというようなことを、都会に生れたものは口にしていたが、「お百姓の出世」とは、幕府直参じきさんでない、地方ざむらいの出世という意味で
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「あまりあたりをはばかりますゆえ、まだざむらいが気がつかぬのでござりましょう。どれ……」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庭の方の門から、またひとり田舎ざむらいがさしまねく。見ると、池田勝三郎である。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
甲賀ざむらい美濃部みのべ十郎。伊賀侍の柘植半之丞つげはんのじょうなどの顔も見える。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「関東ざむらいは遊ばぬか」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)