余事よじ)” の例文
旧字:餘事
余事よじではございませんが、毎年、武田家たけだけ行事ぎょうじとして行われてまいりましたところの、武州ぶしゅう御岳みたけにおける兵法大講会へいほうだいこうえ試合しあい
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この先妻についても、まず、ひとくさりのお話はあるでございますが、それは余事よじゆえに申さずともよろしかろ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかもはたのものから見ると、ほとんど取るに足りない瑣事さじに、この感情がきっと首を持ち上げたがるのでしたから。これは余事よじですが、こういう嫉妬しっとは愛の半面じゃないでしょうか。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余事よじはおいて三卿の方々、かねて、諸方へつかわしました密使の模様は?」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余事よじはとにかく、いまの試合はいずれに軍配ぐんばいがあげられるものだろうか?
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
余事よじを申すな」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)