仏心ぶっしん)” の例文
いやさ改心して頭髪あたまを剃こぼち、麻の法衣ころもに身をやつし、仏心ぶっしんになると云ったではござらぬか、その仏に仕える者が繊弱かよわい婦人をの如く縛って置くをなぜ止めん、なぜ助けん
さかなの方が野菜ものより安価なことのある今日とは、うおの相場が大変違うので、大勢の人をつかう大家内では、巾着と相談の上から考慮された仏心ぶっしんであったかもしれないが、土地がらに似合わない
濁世じょくせの波にも仏心ぶっしん良吏りょうりはある事
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兎に角南泉寺まで一緒にきなさい、彼方あっちの者は真実があって、随分俗の者にも仏心ぶっしんがあってな、寺へ来て用やなんかするからそいらに頼んだら美作の方へ用事があってまいる者があるまいとも云えぬ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
新吉はもう誠に仏心ぶっしんと成りまして
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)