“仇無”の読み方と例文
読み方割合
あどな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あ!」と叫びし口はとみふさがざりき。満枝は仇無あどなげに口をおほひて笑へり。この罰として貫一はただちに三服の吸付莨をひられぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
この仇無あどないとしらしき、美き娘のやはらかき手を携へて、人無き野道の長閑のどかなるをかたらひつつ行かば、如何いかばかり楽からんよと、彼ははや心もそらになりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
得もはれぬその仇無あどなさの身に浸遍しみわたるにへざる思は、そぞろに唯継の目のうちあらはれてあやし独笑ひとりゑみとなりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)