事済ことずみ)” の例文
旧字:事濟
何事もなく事済ことずみになるに違いない、これが殿様へ生涯の恩返し、しかし何うかして明日みょうにち主人をりょうにやりたくないから、一応は御意見をして見ようと
すでに政府は朝敵の処分をして事済ことずみになっては居るが、内からそんなことを云出いいだして、マダ罪人が幾人もあると訴えたからには、マサか捨てゝも置かれぬと云う所から
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
へいへい、おかげさまで、まずこれで、今夜から枕を高うられまする。へい、ざっと事済ことずみ
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それで事済ことずみとなったのであるが、つきなり殊にやまいの疲れ、知らぬと思っていた母親に尋ねられて、お夏は落着いても、胸は騒いだのであるけれども、これも案ずるより産むが安かった。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
との書置に皆打驚き、匆々そう/\差配人差添えの上で訴えに相成ります。漸く事済ことずみになって、此のおふみの子供をもて相続人に相定めまする。又お美代は後、後家を立て通して居りましたという。
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
よんどころなく此の事を訴えますと、検屍事済ことずみになって死骸を引取りまして、下谷したや広徳寺こうとくじに野辺送りをする事に成りましたが、誰が殺したか頓と知れませんで居りましたが、是が自然に知れて来ると云うは
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)