乾菓子ひがし)” の例文
「お茶を持ってまいりませんで」と女中は風呂敷ふろしき解きて夏蜜柑なつみかん、袋入りの乾菓子ひがし、折り詰めの巻鮓まきずしなど取り出す。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
そこで乾菓子ひがしや西洋菓子の美しいのをこの画に添へて、御褒美ごほうびだといふて隣へ持たせてやつた。(三月十四日)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
紺足袋の塵埃ほこりを払って上へあがる。粂之助は渋茶と共に有合ありあい乾菓子ひがしか何かをそれへ出す。
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
半襟はんえりを十枚ばかり入れたのが一函ひとはこ昆布こんぶ乾物かんぶつ類が一函、小間物こまものが一函、さまざまの乾菓子ひがしを取りまぜて一函といった工合に積み重ねた高い一聯いちれんの重ね箱に、なお、下駄げたや昆布や乾物等をも加えて