乗込のりこみ)” の例文
旧字:乘込
繁華の橋上きょうじょう乗込のりこみの役者を迎ふる雑沓の光景(第二図)より、やがて「吹屋町ふきやまちすぐれば薫風くんぷうたもとを引くに似た」る佐野川市松さのがわいちまつ油店あぶらみせ
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
公使アールコツクが日本国民の霊場として尊拝そんぱいする芝の山内さんないに騎馬にて乗込のりこみたるが如き言語ごんごに絶えたる無礼なりと痛論したるふしもある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
其処そこへ東京から新任の県知事がお乗込のりこみとあるについて、向った玄関に段々だんだらの幕を打ち、水桶みずおけに真新しい柄杓ひしゃくを備えて、うやうやしく盛砂もりずなして、門から新筵あらむしろ敷詰しきつめてあるのを
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馴れた漁夫は一見してこれは居着これは乗込のりこみ鑑別みわけます。色も違い形も違いにおいも違います。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
ソコで英の軍艦が二艘の船を引張て来ようと云うその時に、乗込のりこみの水夫などは其処そこから上陸させたが、船長二人だけは英艦の方に投じた。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
少しずつでも硅藻があるようになるとモーソロソロ友釣が出来るといって支度したくをします。友釣で漁った鮎は腹の中に硅藻が沢山あります。こと居着いつきの鮎は乗込のりこみの鮎よりも沢山硅藻を食べています。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)