“乏(ぼう)” の例文
世は挙(こぞ)って書生の暴行を以て是(ぜ)となすものらしい。曾てわたくしも明治大正の交、乏(ぼう)を承(う)けて三田に教鞭(きょうべん)を把(と)った事もあったが、早く辞して去ったのは幸であった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
待ツノ止ム可カラザルニ至レリ居ルコト年余偶々(たまたま)乏(ぼう)ヲ理科大学助手ニ承ケ植物学ノ教室ニ仕フ裘葛(きゆうかつ)ヲ更(か)フル此ニ四回時ニ同学新ニ大日本植物誌編纂ノ大業ヲ起コシ海内幾千ノ草木ヲ曲尽シ詳説(しょうせつ)ヲ経(けい)トシ精図ヲ緯(い)トシ以テ遂ニ其大成ヲ期シ洵(まこと)ニ此学必須(ひっす)ノ偉宝ト為サント欲ス余幸ニ其空前ノ成挙ニ与リ其編纂ノ重任ヲ辱(かたじけの)フスルヲ