“久堅町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひさかたまち80.0%
ひさかたちょう20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
肴屋さかなや、酒屋、雑貨店、その向うに寺の門やら裏店うらだなの長屋やらがつらなって、久堅町ひさかたまちの低い地には数多あまたの工場の煙筒えんとつが黒い煙をみなぎらしていた。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
小家の間の小道を上りて久堅町ひさかたまちより竹早町たけはやちょうの垣根道を過ぐるにかつて画伯浅井忠あさいちゅうが住みし家の門前より、数歩にして同心町どうしんちょう康衢こうくに出づ。電車砂塵をいて来徃らいおうせり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
鉄三郎が徳安とくあんと改め、維新後にまた磐と改めたのである。磐の嗣子信治しんじさんは今赤坂あかさか氷川町ひかわちょうの姉壻清水夏雲しみずかうんさんのもとにいる。三十九年には脩が入京して小石川こいしかわ久堅町ひさかたちょう博文館印刷所の校正係になった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)