“喜久井町”の読み方と例文
読み方割合
きくいちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
漱石の内は牛込うしごめ喜久井町きくいちょう田圃たんぼからは一丁か二丁しかへだたつてゐない処である。漱石は子供の時からそこに成長したのだ。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
喜久井町きくいちょうにかえると、老母ばあさんは、膳立ぜんだてをして六畳の机の前に運んで来た。私はそれを食べながら、かねの工面をして、出かけようとすると
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
牛込の喜久井町きくいちょう根岸ねぎし谷中初音町やなかはつねちょう日暮里金杉にっぽりかなすぎ等々、本田はそうして春泥の約二年間に転居した場所を七つ程列挙した。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)