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久堅町
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ひさかたまち
ふりがな文庫
“
久堅町
(
ひさかたまち
)” の例文
肴屋
(
さかなや
)
、酒屋、雑貨店、その向うに寺の門やら
裏店
(
うらだな
)
の長屋やらが
連
(
つらな
)
って、
久堅町
(
ひさかたまち
)
の低い地には
数多
(
あまた
)
の工場の
煙筒
(
えんとつ
)
が黒い煙を
漲
(
みなぎ
)
らしていた。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
小家の間の小道を上りて
久堅町
(
ひさかたまち
)
より
竹早町
(
たけはやちょう
)
の垣根道を過ぐるにかつて画伯
浅井忠
(
あさいちゅう
)
が住みし家の門前より、数歩にして
同心町
(
どうしんちょう
)
の
康衢
(
こうく
)
に出づ。電車砂塵を
捲
(
ま
)
いて
来徃
(
らいおう
)
せり。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
やがて下女が何とかさまが
入
(
い
)
らっしゃいましたと注進にくる。何とかさまに用はない。日記さえあれば大丈夫早く帰って読まなくってはならない。それではと挨拶をして
久堅町
(
ひさかたまち
)
の
往来
(
おうらい
)
へ出る。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
かつては
六尺町
(
ろくしゃくまち
)
の横町から
流派
(
りゅうは
)
の
紋所
(
もんどころ
)
をつけた柿色の包みを抱えて出て来た稽古通いの娘の姿を今は
何処
(
いずこ
)
に求めようか。
久堅町
(
ひさかたまち
)
から
編笠
(
あみがさ
)
を
冠
(
かぶ
)
って出て来る
鳥追
(
とりおい
)
の三味線を何処に聞こうか。
伝通院
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
久
常用漢字
小5
部首:⼃
3画
堅
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
町
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“久堅”で始まる語句
久堅
久堅乃