不風流ぶふうりゅう)” の例文
文明の器械は多く不風流ぶふうりゅうなるものにて歌に入りがたく候えども、もしこれを詠まんとならば他に趣味あるものを配合するのほか無之候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
これは私が見た上での一家言いっかげんでなくって、不風流ぶふうりゅうなチベット人も十五日の供養は兜率天上弥勒とそつてんじょうみろくの内縁に供養したその有様をこのラサ府にげんじたのであると、彼らはことわざのようにいうて居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
して流行の縞模様など考えて見たこともない程の不風流ぶふうりゅうなれども、何か私に得意があるかと云えば、刀剣とうけんこしらえとなれば、れはく出来たとか、小道具の作柄さくがら釣合つりあい如何どうとか云うかんがえはある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)