不行跡ふぎやうせき)” の例文
其方儀嘉川家嫡子ちやくしの身分を以て常々不行跡ふぎやうせきの由沙汰有之の處當時たうじ病氣びやうきにて存命もはかり難き由是によつて全快まで親類しんるゐへ御預仰付らる
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
彼女の不行跡ふぎやうせきはます/\擴がりひどくなつて、それがあまりに烈しいのでたゞもう手荒な遣り方しかそれをさし止めることが出來なくなつて來ました。
相糺あひたゞし候處嘉川主税之助惣領そうりやう藤五郎と申者に候と御旗本はたもとの事故内々ない/\申立てければ越前守殿是を聞れ扨々不行跡ふぎやうせき千萬なり是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それとあの女とに根ざした嫌惡が、面白いことをするときにさへ私を抑止よくししました。放蕩に近い享樂はみんな私を、あの女と、あの女の不行跡ふぎやうせきに近づけるやうに思はれたのです。
其方常々つね/″\身持みもち不行跡ふぎやうせき而已のみ成ず今度主税之助申付によりしまの死骸を弟願山と馴合なれあひ光明院へ捨置すておきに致其上主税之助にたのまれ建部郷右衞門ばんすけ十郎の兩人を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)