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下見
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したみ
ふりがな文庫
“
下見
(
したみ
)” の例文
僕は主人の案内でひととおり牛の
下見
(
したみ
)
をする。むろん巡査がひとりついてくる。牛疫の牛というのは黒毛の牝牛赤
白斑
(
まだら
)
の乳牛である。
去年
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
お磯の身売りについて、お葉は玉の
下見
(
したみ
)
に行った。その帰りの船が次郎兵衛と一緒であったので、互いに心安くなった。
半七捕物帳:63 川越次郎兵衛
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
『五月も近いので、加茂の
下見
(
したみ
)
に行らっしゃるのであろう。諸国の馬が、たくさんに、
上
(
のぼ
)
ったからの』
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
屋根の
破風
(
はふ
)
の
下見
(
したみ
)
をすこしばかり毀しますから、窮屈でもどうかそこからお入りなすってください
顎十郎捕物帳:24 蠑螈
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
上滝
(
かうたき
)
のお父さんの命名なりと言へば、
一風
(
いつぷう
)
変りたる名を好むは遺伝的趣味の一つなるべし。書は中々
巧
(
たく
)
みなり。歌も句も
素人
(
しろうと
)
並みに作る。「
新内
(
しんない
)
に
下見
(
したみ
)
おろせば
燈籠
(
とうろ
)
かな」
学校友だち
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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開拓使時分に下級官吏の住居として建てられた四戸の棟割長屋ではあるが、
亜米利加
(
アメリカ
)
風の規模と豊富だった木材とがその長屋を
巌丈
(
がんじょう
)
な丈け高い南京
下見
(
したみ
)
の二階家に仕立てあげた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
老人の説だと、関東は横なぐりの風雨が強いので、家の外側はみな板がこいの
下見
(
したみ
)
にする。しかもその板がどんな上等な木を使っても直きに黒くよごれてしまうから全体が非常にきたない。
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
大体出来あがって、その
下見
(
したみ
)
が行われたとき、伸子もついて行った。
道標
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
「
下見
(
したみ
)
ですよ」
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
このたびの帰省は、新たに、
右馬允
(
うまのすけ
)
に任官した歓びをこの老父に告げるためと、今春の
御馬上
(
おんうまのぼ
)
せの
貢馬
(
みつぎうま
)
を、東国の各地の牧に、
下見
(
したみ
)
するための公用の途次との事です。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこの
下見
(
したみ
)
の節穴へ、写し絵の種板のようなものをおしあててニヤリと凄い顔で笑う。
顎十郎捕物帳:15 日高川
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
“下見”で始まる語句
下見板
下見囲