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上物
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じょうもの
ふりがな文庫
“
上物
(
じょうもの
)” の例文
料理も
美味
(
うま
)
い物好き、よい物好き、なにかと
上物
(
じょうもの
)
好き、いわばぜいたく者であってこそ、筋の通った料理が生まれるのである。
味覚馬鹿
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
味噌を選ぶは
勿論
(
もちろん
)
、ダシに用ゐる
鰹節
(
かつおぶし
)
は土佐節の
上物
(
じょうもの
)
三本位、それも善き部分だけを用ゐる、それ故味噌汁だけの
価
(
あたい
)
三円以上にも上るといふ。
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
竿は
二本継
(
にほんつぎ
)
の、普通の
上物
(
じょうもの
)
でしたが、
継手
(
つぎて
)
の
元際
(
もとぎわ
)
がミチリと小さな音がして、そして糸は
敢
(
あ
)
えなく
断
(
き
)
れてしまいました。
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
貴様の作った人形の顔が
上物
(
じょうもの
)
になればなる程、中村半太夫に似ていることも、そこに居った人の噂で初めて気が付いた。
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
泥地は
胡粉
(
ごふん
)
と
膠
(
にかわ
)
で下地を仕上げ、漆で塗ったまま仕上げ、研がないのです。泥地でも
上物
(
じょうもの
)
は中塗りをします。
幕末維新懐古談:07 彫刻修業のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
ただ白石の紙布は
上物
(
じょうもの
)
でありますけれども、余りに細かい技に陥ってかえって紙布としての
味
(
あじわ
)
いを欠くともいえましょう。それに高価に走るの弊を免れません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
私の作った椅子は、どんな難しい註文主にも、きっと気に入るというので、商会でも、私には特別に目をかけて、仕事も、
上物
(
じょうもの
)
ばかりを、廻して
呉
(
く
)
れて居りました。
人間椅子
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「——奥ジマ十反、潮かぶりは一反もない
上物
(
じょうもの
)
だ」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
上物
(
じょうもの
)
を好み好みにわけて店から頼んで参りますので、二月も末になりますと、お母様のお忙がしさは眼に余るようで、徹夜をなさる事も珍らしくありませんでしたので
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
東京では埼玉の
越ヶ谷辺
(
こしがやあたり
)
の
地黒
(
じぐろ
)
というどじょうが
上物
(
じょうもの
)
で大きく、以前、うなぎの
大和田
(
おおわだ
)
あたりで盛んに蒲焼きにして、「どかば」と称して、一時人気を呼んだものである。
一癖あるどじょう
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
……日本内地では麻雀賭博が
流行
(
はや
)
り出したかね。そんで密輸入の
上物
(
じょうもの
)
が売れ出した。つまり日本の麻雀が本格になりかけているんだね。今に支那式のルールが復活する……そうかねえ。
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
上物
(
じょうもの
)
寿司屋を発見することは、お客にとってまた苦労のタネである。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“上物”で始まる語句
上物屋