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一部始終
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いちぶしじゅう
ふりがな文庫
“
一部始終
(
いちぶしじゅう
)” の例文
「で
御兄
(
おあにい
)
さんに、御目に
懸
(
かか
)
っていろいろ今までの
御無沙汰
(
ごぶさた
)
の
御詫
(
おわび
)
やら、何やらして、それから
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
の御話をしたんです」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
が崇徳院のおっしゃった言葉に少しもちがわなかったのは、おそろしくもまた不思議なかたりぐさであった。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
その男はどういうふうにしてわたくしの赤んぼうをぬすみ出して、パリへ
連
(
つ
)
れて行き、そこへ
捨
(
す
)
てたか、その
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を
述
(
の
)
べました。これがわたくしの子どもの着ておりました着物でございます。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
須永
(
すなが
)
と彼の
従妹
(
いとこ
)
とそれから彼の叔父に当る田口とを想像の糸で巧みに
継
(
つ
)
ぎ合せつつある
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を
御馳走
(
ごちそう
)
に、晩まで話し込む気でいたのである。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そりゃ御約束した事ですから、
嫂
(
ねえ
)
さんについて、あの時の
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を今ここで御話してもいっこう
差支
(
さしつか
)
えありません。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
嫂は
蒲団
(
ふとん
)
の上に
坐
(
すわ
)
って茶を
啜
(
すす
)
っていたが、自分の足音を聴きつつふり返って、「電話はどうして? 通じて?」と聞いた。自分は電話について今の
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を説明した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
始めて
越後
(
えちご
)
を去る時には妻君に
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を話した。その時妻君はごもっともでござんすと云って、
甲斐甲斐
(
かいがい
)
しく荷物の
手拵
(
てごしらえ
)
を始めた。九州を去る時にもその
顛末
(
てんまつ
)
を云って聞かせた。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
小六から
一部始終
(
いちぶしじゅう
)
を聞いた時、宗助はただ弟の顔を
眺
(
なが
)
めて、一口
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“一部始終”の意味
《名詞》
一部(一冊)の書物の初めから終わりまで。
(語義1.より転じて)物事の詳しい顛末。物事の初めから終わりまで。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
部
常用漢字
小3
部首:⾢
11画
始
常用漢字
小3
部首:⼥
8画
終
常用漢字
小3
部首:⽷
11画
“一部”で始まる語句
一部
一部分
一部屋
一部落