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さんばゝ
させても役に立ける此感應院は兼てよりお
三婆とは
懇意にしけるが或時寶澤を
呼て申けるは
其方の
行衣其外とも
垢付し物を
持お三婆の方へ參り
洗濯を
少し私しへ下さるべしと
乞けるに感應院
其方飮ならば
勝手に呑べしと云ふ
否々私しは
爭でか酒は用ひ申べきお
三婆は常々私しを
可愛がり
呉れ候へば少し
戴きて
渠に呑せたしといふ感應院これを
渡世としお
三婆々と
呼れたり娘も
追々成長して
容貌も可なりなるにはや年頃に
成ば手元に
置も爲によからじ
何方へ成とも
奉公に
出さんと口入の
榎本屋三藏を