“ろうしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
陋習73.5%
牢愁11.8%
陋醜5.9%
牢囚2.9%
老酋2.9%
閬州2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もと常陸国ひたちくにの農家の子で、地方に初生児を窒息させて殺す陋習ろうしゅうがあったために、まさに害せられんとして僅に免れたのだそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
こうして道誉はついに、板屋廂いたやびさし牢愁ろうしゅうにおわす先帝後醍醐に、給仕人として、近づくことになったのである。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
以テ彼ノ大学企図ノ大業ニ従フヲ以テ我畢生ひっせいノ任トナシ其任ヲ遂グルヲ以テ我無上の娯楽トナスノ外あえテ富貴ヲ望ムニ非ズ今ヤコノ書ノ発刊ニ臨ミテ之ヲ奇貨きかトシ又何ゾみだリニ巧言こうげんろうシテ世ヲあざむキ以テ名ヲもとメ利ヲ射ルノ陋醜ろうしゅうヲ為サンヤ敢テ所思ヲ告白シテ是ヲ序ト為ス
「九年前の一しゅうの縁を、ここでまた重ねるとはよくよくな。……したがその高氏、なんでこよい、幕府の牢囚ろうしゅう俊基を、ここへお訪ねなされしか」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
降りしきる雨の中を車で近文ちかぶみに往って、土産話みやげばなしにアイヌの老酋ろうしゅうの家を訪うて、イタヤのマキリなぞ買って帰った。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
張飛はその頃、閬中ろうちゅう(四川省閬中)にいたが、車騎将軍領司隷校尉りょうしれいこういに叙封され、また閬州ろうしゅう一円のぼくを兼任すべしとの恩命に接したのであった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)