“ろうがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
労咳39.3%
癆咳35.7%
癆痎14.3%
労痎3.6%
癆咳病3.6%
癆核3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「可哀そうな病人でございます。癩病らいびょう脱疽だっそ労咳ろうがいかく、到底なおる見込みのない病人達でございます」これが松虫の返辞であった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
大蒜は肺の薬になるげじゃけれども、わしはこう見えても癆咳ろうがいとは思わん、風邪のこじれじゃに因って、熱さえれれば、とやっぱり芭蕉じゃ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
癆痎ろうがいという怖るべき不治の業病が潜んでいるということは、今——たッた今ここで初めて、御隠家自身の口からぶっつけに話されたのですから
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
労痎ろうがいのごとく引きこもり、人に逢うことさえいといける。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
美人にはちがいないが、お八重は、癆咳病ろうがいだった。——そういえば、死んだお里も、よく、悪いせきをしていたが——と考えると、丈八郎の家系には、その血のあることが、たしかである。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが癆核ろうがいに変って、秋風の吹き初める頃には到頭果敢はかなくなってしまいました。