“癆咳病”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうがいや66.7%
ろうがい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
離してみると、紙ににじんだ桃色のつば——人にきらわれる癆咳病ろうがいやみの血——。だが、彼女の目には若い血のうずきがそこへ出たかと見える。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とにかくこの三ごうの土地をうろうろしているに違えねえので、年は二十四、五だろうが、それよりはグッと若く見えて、癆咳病ろうがいやみですから、色はすきとおるほど白く、姿は柳腰やなぎごしというやつ。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美人にはちがいないが、お八重は、癆咳病ろうがいだった。——そういえば、死んだお里も、よく、悪いせきをしていたが——と考えると、丈八郎の家系には、その血のあることが、たしかである。
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)