“やちまた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
八衢58.3%
八千岐8.3%
八千衢8.3%
八岐8.3%
八街8.3%
八達之衢8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この俄崖とすれ/\に剥げた黒塀が構えられていて、その塀を越せばもう出前持が自転車で岡持を持ち運ぶ都大路の八衢やちまたの一つになっております。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
やや水嵩みずかさ増して、ささ濁りの流勢は河原の上を八千岐やちまたに分れ下へ落ちて行く、蛇籠じゃかごに阻まれる花あくたの渚の緑の色取りは昔に変りはないけれども、魚は少くなったかして、あさる子供の姿も見えない。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
もし仮名遣、手爾波抔てにはなどを学ばんと思はば俳書にかずして普通の和書に就け。『古言梯こげんてい』『ことば八千衢やちまた』『ことばたま
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
ああ、お話が八岐やちまたになって、手毬は……そうです。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
汽車が日向ひゅうが駅を過ぎて、八街やちまたに着かんとする頃から、おはまは泣き出し、自分でも自分がおさえられないさまに、あたりはばからず泣くのである。これには省作もおとよもほとんど手に余してしまった。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
これ昔天孫降下ましましし時、衢神ちまたのかみ猿田彦大神長さ七あたの高鼻をひこつかせてあま八達之衢やちまたに立ち、八十万やそよろずの神皆目勝まかって相問を得ず。