“もみこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
揉込100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わ、と立騒ぐ群集ぐんじゅの中へ、丸官の影は揉込もみこまれた。一人かれのみならず、もの見高く、推掛おしかかった両側の千人は、一斉に動揺どよみを立て、悲鳴を揚げて、泣く、叫ぶ。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
噛り着いていた小児こどもは、それなり、薄青い襟を分けて、真白な胸の中へ、頬も口も揉込もみこむと、恍惚うっとりとなって、もう一度、ひょいと母親の腹の内へ安置されおわんぬで
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それたゞくるしいので、なんですか夢中むちうでしたが、いまでもおぼえてりますのは、其時そのとききりを、貴方あなた身節みふし揉込もみこまれるやうに、手足てあしむねはらへも、ぶる/\とひゞきましたのは
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)