“めいり”の漢字の書き方と例文
語句割合
名利100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何故私は此人を軽蔑したのか? 襟垢えりあかの附いた着物を着ていたとて、庭に襁褓むつきしてあったとて、平生へいぜい名利めいりほかに超然たるを高しとする私の眼中に、貧富の差は無い筈である。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
道衍どうえんの一生を考うるに、えんたすけてさんを成さしめし所以ゆえんのもの、栄名厚利のためにあらざるがごとし。しか名利めいりの為にせずんば、何をくるしんでか、紅血を民人に流さしめて、白帽を藩王にいただかしめしぞ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし誰人たれびとが不正の名利めいりかかえて、心のうちに満足を覚ゆるか。世人せじんに向かっては大きな顔もしようなれ、自己にかえりみてはなはだ不安の念を抱くや疑いない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)