“みけつかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
未決監71.4%
未決檻28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女かのぢよは、片山かたやま同志どうしのKうちせて、かれ居所ゐどころさがしてゐたが、そのかれが、I刑務所けいむしよ未決監みけつかんにゐるとわかつたのは、行方不明ゆくへふめいになつてから、半年はんとしもののちだつた。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
そして色々の役人に幾度となく取調べを受けた上、思出してもゾッとする未決監みけつかんへ入れられたのです。私は何だか白昼悪夢にうなされている気持でした。
二癈人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
貧しい母を養おうとして、わずかな銭取のために毎日二里ほどずつも東京の市街まちの中を歩いて通ったこともある足だ。兄や叔父の入った未決檻みけつかんの方へもよく引擦ひきずって行った足だ。
足袋 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこで未決檻みけつかんに入れられてから、女房は監獄長や、判事や、警察医や僧侶に、繰り返して、切に頼み込んで、これまで夫としていた男にき合せずに置いて貰う事にした。そればかりでは無い。
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)