“ほうてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捧呈52.6%
法庭15.8%
宝鼎5.3%
方鼎5.3%
法定5.3%
法廷5.3%
豊亭5.3%
鵬程5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間メルキオルは、椅子いすの上に反り返り、天井を眺めて、あごをゆすぶりながら、物知り顔に次の捧呈ほうてい文の文体を吟味していた。
ナポレオンでも、アレキサンダーでも勝って満足したものは一人もないんだよ。人が気に喰わん、喧嘩をする、先方が閉口しない、法庭ほうていへ訴える、法庭で勝つ、それで落着と思うのは間違さ。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ところが、ここに一つの定窯の宝鼎ほうていがあった。それはかなえのことであるからけだし当時宮庭へでも納めたものであったろう、精中の精、美中の美で、実に驚くべき神品であった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それも自分が杜生から得た物を売ったのならまだしもであって、贋鼎にせよ周丹泉の立派な模品であるから宜いが、似ても似つかぬ物で、しかも形さえことなっている方鼎ほうていであった。
骨董 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
政府より売出すにはやはり法定ほうていの価格にるの外なくしてみすみす大損を招かざるを得ざるより、その処置しょちにつき勘考中かんこうちゅう、カションこれを聞き込み
「いずれ法廷ほうていが、この子どもの作り話をどう聞くか、見てみましょうよ」
その豊亭ほうていと号するのも、豊住町に取ったのである。別に集古堂しゅうこどうという号がある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
泰西たいせい文学は古今の別なく全く西洋的にして二千年来の因習を負へるわが現在の生活感情に関係なき事あたかも鵬程ほうてい九万里の遠きにことならず。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)