“ふみの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
踏伸60.0%
蹈延40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と考えが道草みちくさの蝶にさそわれて、ふわふわとたまが菜の花ぞいに伸びたところを、風もないのに、さっとばかり、横合よこあいから雪のかいなえりで、つと爪尖つまさきを反らして足を踏伸ふみのばした姿が、真黒まっくろな馬に乗って
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ニヤニヤとまた笑ったが、胡瓜きゅうりの化けたらしい曲った刀が、剥きづらかったか、あわれ血迷って、足で白刃を、土間へ圧当おしあ蹈延ふみのばして、そりを直して、瞳に照らして、持直す。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ト口へ出して考えて、フト両足りょうそく蹈延ふみのばして莞然にっこり笑い、狼狽あわてて起揚おきあがッて枕頭まくらもと洋燈ランプを吹消してしまい、枕に就いて二三度臥反ねかえりを打ッたかと思うと間も無くスヤスヤと寐入ッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)