“ふなおかやま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
船岡山66.7%
舟岡山33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことすさまじいのは真夜中ごろの西のかたの火勢で、北は船岡山ふなおかやまから南は二条のあたりまで、一面の火の海となつてをりました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
明日切腹候場所は、古橋殿取計とりはからいにて、船岡山ふなおかやまの下に仮屋を建て、大徳寺門前より仮屋まで十八町の間、藁筵わらむしろ三千八百枚余を敷き詰め、仮屋の内には畳一枚を敷き、上に白布をおお有之これありそろよしに候。
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ゆめからさめたようにあたりをみると、舟岡山ふなおかやまは水いろにあけている。春のあけぼの! 春のあけぼの! 小鳥はそういって歌っていた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仕事がおわると、舟岡山ふなおかやまの方へ引き上げて、そこで何か命令が出るでしょう。しかし、物を配分することがあっても、あなたは取らないで下さい。
女強盗 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
居士は愛弟子まなでし竹童をかかえて、いったいどこへつれていく気か? やがて森林をぬけて、紫野むらさきののはて、舟岡山ふなおかやまの道を一さんにのぼりだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、バラバラと舟岡山ふなおかやまをかけおりていく彼のすがたを見送っていると、たちまち、がけをこえ、雷神らいじんたきの流れをとび、やがて森から紫野むらさきののはてへかすんでしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)