“ふしよく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
腐蝕62.5%
傅色12.5%
腐触12.5%
腐食12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
要するにすたれて放擲られた都會の生活のかす殘骸ざんがい………雨と風とに腐蝕ふしよくしたくづと切ツぱしとが、なほしもさびしい小汚こぎたないかげとなツて散亂ちらばツてゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
姫我ことばをさへぎりて、げに/\奇なる才激せる情もて畫けるものと覺し、作者の筆の傅色ふしよく表情の一面はまことに貴むべし、さるを此の如き題(ロオトは其女子と通じたり)を選みしこそ心得られね
彼は此頃このごろ午後からきまつたやうに出る不快な熱の為めに、終日閉ぢこもつて、堪へ難い気分の腐触ふしよくと不安とになやまされて居る。寝たり起きたりして、あへぐやうな一日々々を送つてゐるのであつた。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
疊屋の方こそ、黒々と塗つて、大した不體裁もありませんが、此方の方は見る蔭もなく荒れて、支への柱は所々ゆがんだまゝ、さらされきつた板は、灰色に腐食ふしよくして、所々に節穴さへ開いて居ります。