“ひよつくり”の漢字の書き方と例文
語句割合
偶然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちひさな芝栗しばぐり偶然ひよつくりちてさへおどろいてさわぐだらうとおもふやうに薄弱はくじやく蟋蟀こほろぎがそつちこつちでかすかにいてる。一寸ちよつと他人ひとにはれぬ場所ばしよであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大阪劇団の恩人として、優に大近松以上の手柄を興行上に残した竹田出雲の墓は、今日迄かいくれ判らなかつたのを、今度浄曲研究家木谷蓬吟きたにほうぎん氏の手で偶然ひよつくり発見せられた。
翌朝主人の起きた時、お夏の姿は何處を探しても見えなかつた。一月許り前になつて偶然ひよつくり歸つて來た。が其時はもう本當の愚女ばかになつて居て、主人であつた人に逢ふても、昔の禮さへ云はなんだ。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)