“はじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
波上42.9%
巴城14.3%
刃状14.3%
波状14.3%
覇城14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海がしずかなときには、ガラスのようにたいらな波上はじょうを、いっぱいに帆を張って走るほど、愉快ゆかいなものはない。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「貴様たちはこれから鎌を持って山路を尋ね、馬糧ばりょうの草をってこい。なるべく巴城はじょうの裏山に面した所の奥深い山の草を刈って参れ」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
張飛の声を聞くと、城兵は争ってよろいほこを投げ捨て、その大半以上、降人になった。こうして張飛は、ついに巴城はじょうに入って、郡中を治めた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは私がかつて、こわれた窓硝子ガラスの光ったふちから採取さいしゅしたものでした。あの怪物が室内から飛び出すときに、するどい硝子の刃状はじょうになったところで、切開したものと思います。
崩れる鬼影 (新字新仮名) / 海野十三(著)
うずを巻いている処、波状はじょうになった処、ねた処、ぴったりと引っいた処と、その毛並みの趣が、一々実物の趣が現わされている。
信長、信忠の手勢ども、しばし常に返って、虚空こくうの声を聞け。この世の千年も歴史では一瞬。信長いまを誇るも、散らぬ桜やあらん、燃えぬ覇城はじょうやあるべき。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)