波上はじょう)” の例文
加えて波上はじょうの炎々たる水雷火すいらいか、その魚鱗火ぎょりんか、連弾光、鵜舟うぶねかがり、遊覧船の万灯まんとう提灯ちょうちん、手投げの白金光、五彩の変々たる点々光、流出柳箭りゅうしゅつりゅうせん
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
海がしずかなときには、ガラスのようにたいらな波上はじょうを、いっぱいに帆を張って走るほど、愉快ゆかいなものはない。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
と喜んで居りますると、俄然がぜん一陣の猛風吹き起って、たちま荒浪あらなみと変じました。見る/\うち逆捲さかまく浪に舟は笹の葉を流したる如く、波上はじょうもてあそばれてる様は真に危機一発でございます。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)