“のぼりくち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上口66.7%
登口33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
姫はほとほと走るやうに塔の上口のぼりくちにゆきて、こなたを顧みたれば、われも急ぎて追付き、段の石をば先に立ちて踏みはじめぬ。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
丁度ちやうど上口のぼりくちあたり美濃みの蓮大寺れんたいじ本堂ほんだう床下ゆかしたまで吹抜ふきぬけの風穴かざあながあるといふことを年経としたつてからきましたが、なか/\其処そこどころの沙汰さたではない、一生懸命しやうけんめい景色けしき奇跡きせきもあるものかい
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
登口のぼりくち鳥居とりい立ち、二三十本の杉の古木あり。そのかたわらにはまた一つのがらんとしたる堂あり。堂の前には山神の字を刻みたる石塔を立つ。昔より山の神出づと言い伝うるところなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)