“ぬきと”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
抽取	66.7%
抜取	33.3%

抽取

ト件（くだん）の麻袋（あさぶくろ）の口（くち）を開（あ）けて、握飯（にぎりめし）でも出（だ）しさうなのが、一挺（いつちやう）小刀（こがたな）を抽取（ぬきと）つて、無雑作（むざうさ）に、さくりと当（あ）てる、ヤ又（また）能（よ）く切（き）れる、枝（えだ）はすかりと二（ふた）ツに成（な）つた。

神鑿 (新字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)

と、片手に撓（た）めて、袖に載せた拳銃（ピストル）は、更に、抽取（ぬきと）った、血のままなる狼（おおかみ）の牙（きば）のように見えた。

ピストルの使い方：――（前題――楊弓） (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)

抜取

中には丈（たけ）四寸二分、金無垢（きんむく）の海音如来、そっと懐中へ抜取（ぬきと）り、代り物がなければいかぬと思い、予（か）ねて用心に持って来た同じような重さの瓦の不動様を中へ押込（おしこ）み、元の儘（まゝ）にして神棚へ上げ置き

怪談牡丹灯籠：04 怪談牡丹灯籠 (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)